おいしいお茶みつけたっ!《幻の中国茶を求めて》ChinatyParty.

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2005年04月04日

翁家山:老蓬初摘み

あたたかい春の日が来ました♪
最高気温は23℃。龍井がやっと本格的に始まります!


本日早朝、安徽省や江西省などから出稼ぎ団体バスがぞくぞく到着。
龍井の産地に《茶摘み娘》&《炒茶職人》たちがやってきた!
この時期、龍井の各村の人口は一気に増える。
歌おじちゃん家は、今日から7名の応援隊が住み込むことになる。
おまけに、ひとりの香港人&ひとりの日本人が紛れ込んでいる。(笑笑)

小[女尼]子を探せー!


翁家山の歌おじちゃん一族の畑には、
在来品種の《老蓬》も改良品種の《新蓬》(龍井43号)も
早くに芽が出る別の品種の《烏牛早》もある。
場所はそれぞれ違い、条件の好い高山の畑にあるのはほとんどが《老蓬》。

《老蓬》の畑の中で、私のお気に入りの場所は4つ。
畑A(と私が呼んでいる場所)は、日当たりが好く日照時間が一番長い。
獅峰龍井の中でも標高が一番高くなるので、摘めるまではまだ数日はかかりそうだ。

畑Bは、斜面にあるので日照時間がAより短く、Aより少し遅れて発芽になる。
土壌の関係かなぜかここには特徴のある高い香り芽になる茶樹が多い。

日当たりの好い斜面の畑Cと畑Dが、この4箇所の中では一番早く茶摘みができる。
とは言っても、一斉に全部の茶樹から摘めるわけではない。
その中でも早くに発芽する茶樹から摘み頃の芽を少しずつ摘んでいく。

毎年、畑C&畑Dから摘まれた芽によって《老蓬》明前龍井の《初釜》となる。
今年の初摘みである今日も、畑C&畑D♪
畑Cと畑Dを数回摘んだ頃に、畑Aと畑Bの初摘みがやってくる。


午前は伸び盛りの《龍井43号》をどんどん摘んではおじちゃんに運び、
午後になって太陽や気温の状態を確認する歌おばちゃんの指揮のもと
畑C&畑Dを周っては摘み頃の芽を探して摘んでいった。

すごいっ!第一蓬ばっかりだあ~♪もらったー♪

計11人で摘んだ一番摘み~♪
でも、仕上がりは今日じゃないのよ。明日です!

今晩は炒れません。ひと芽ひと芽に含まれる水分量がまだ高すぎるの。
涼しい夜を超え、明日の朝には炒茶のタイミングがやってくるでしょう。
ということで、《初釜》は明日です!

 

おじちゃんが何か言っている。
明日の朝には《愛子の電鍋》が用意される???  うへえ~~~っ。まじ?

[女尼]『え?そんなのがあるの?ほんと?すごい!がんばれー!』
   愛「まだ手が切り替わっていないよぉ~。でもでも。が・がんばるっ♪」

きっと明日は、火傷だらけで笑ったり泣いたり忙しいことでしょう。(笑笑)

投稿者 : 23:54 | コメント (0) | トラックバック

茶摘み特訓(大師匠編)

今年の茶摘み娘の中に新入りがいる。

歌おばちゃん、早速新人の茶摘み娘を教育している。
離れててもおばちゃんの声が響く響く。私も聞かないと!
でも、早口だし、、、杭州語だから、あぅ。

おば『なんでこんなに早くこっちに来るの?あっちは全部摘めた?
   ほら、残ってるじゃない。早いからって上手ってわけじゃないのよ。』

  『茶摘みで大事なのは、目。目を使うのよ。目が行ったところにすぐに手が届いて、
   手が届いた頃には目はもう次に、って感覚が大事。』

  『こらー!なんでみんな同じところに集まるのー。
   おしゃべりしたいからって同じところで摘むことないでしょ。
   一人が上の段から摘んでいたら下の段にいる人は同じ茶樹をそこから摘みなさい。
   芽がまだ小さくて摘むところがなければすぐ次の株へ移動。
   さあ散って散ってー!』

  『籠を自分の右側につけといて。
   いちいち摘んだ右手から左手に移していたら籠に入れる時間がかかって
   効率は悪いし茶葉も傷むでしょー。』

  『こらー!こういうの(芽)はまだ小さすぎるから摘んじゃダメー。』

  『もうー、あれだけ繰り返し言ってるのにまだわからないのー。』

  『どこ歩いているのー。あ~あ、こんなに折れちゃったじゃない。
   せっかくいい芽をつけた枝を折らないように気をつけて頂戴。
   でないとみんなパーよ!』

ひぇ~っ!!きびしいぃ~、私だって新人と変わらないからしっかり勉強だあー。
すみません、実は少し枝を折っちゃいました、、、。気をつけます。(女尼)


大師匠早いっ、さっすがプロ、すごーっ!
プロの早業(映像)

投稿者 chinatyparty : 12:30 | コメント (0) | トラックバック

第一蓬って?

女尼「ところで第一蓬、第一蓬ってよく聞くけど、具体的にどの子のこと?」

愛  『え?もしかして分かっていなかった? ごめんごめん。 
   あれ・・・? 私どこかで書いていなかったっけ? 
   ほらほらっ!これだよ。
   この一番上にある一番ぶっとくて一番ぶくっとして一番どっしりしている子。
   そこにもここにも、ほらそれもそうだってば~♪

   枝の一番先端部分の芽だよ!
   平均して一番早く発芽してくるの。これから枝になろうとしている芽だからね。
   芽の付け根の部分の茎がぜんぜん他より太いでしょ?
   茎が太いほどその芽に含まれる栄養素や旨味などが一番多くなるんだよ。
   水分もたっぷりでみずみずしいから他の芽より仕上がりまで時間はかかるけれど、
   これがうまいんだよ~♪

   ほらほら~思い出して!
   祥華のおとんの鉄観音の茎なんて爆笑するくらいぶっとくて
   04秋の茶王なんて挑梗しなかったら(茎を取らなかったら)7gの真空袋に入らなかったでしょ?
   それに、茎付きのまま茶王を蓋碗で淹れたら茎が元に戻って伸びて飛び出して
   蓋なんて跳ね飛ばされるし、ふたりで壊れるくらい大笑いしたじゃーん!

   龍井の第一蓬も、枝の延長線上にまっすぐにあるでしょ?
   他の芽は新しい枝や古い枝にある葉の付け根部分から出ているけれど、
   第一蓬は伐採時に残した古い枝から成長した新しい枝の最先端にあるの!
これこれ!一番上のひと芽が第一蓬♪

   新しい枝と古い枝?ほらよく見て!全部の枝の先の方の数センチは緑色でしょ?
   昨春に伐採して残ったのが茶色の古い枝。その後に伸びた部分がこの緑色の新しい枝。

   この芽が枝に成長した時にはその枝からもたくさん芽が出てくるでしょ?
   そういった要素も第一蓬ひとつの芽に含まれているから巻きが多くてぶっくりしているの。
   新しい枝から出ていても他の芽とはぜんぜん違うでしょ?すぐ下のと比べてみて。
   
一番上の第一蓬のみ摘み頃。あとはまだ数日かかる。

  ほらあっちにもそっちにも。いっぱいある、摘んで摘んで! 摘む感覚が違うでしょ~♪』

『これが第一蓬で~す、かかかっ♪』(映像)


本当だ。茎が周りについている子より太いふとーい!
摘むときの音も茎の細めのものより『清脆』(クリアで濁っていない)。

おー!これはすごい貴重だ。頑張って探すぞ~♪

投稿者 chinatyparty : 12:28 | コメント (0) | トラックバック

茶摘み特訓(小師匠編)

久しぶりなので、まずは愛里先生にひっついて学習。

愛 『いい?ふいみん、こういう感じの芽を摘むのよ』

女尼「うん。んーん?摘み方がバラバラのような、、、。
   龍井は1芽1葉じゃないの?葉が2つの芽も摘むの?」

  『おばちゃんが摘んだ芽の状態をよく見て。全体の大きさが揃っているでしょ?
   これが一番重要!

   その芽の状態によって1芽1葉か1芽2葉かのどちらかに自然になるから。
   1芽1葉とか1芽2葉とかで摘むなんて覚えたり、それにこだわって摘んじゃダメ。
   2葉目が大きめの芽は1芽1葉になるけれど、
   2葉目が小さめの芽は1芽2葉になるでしょ?

   茶摘みは大きさをそろえて摘むことが重要だからね。
   その日によってそれぞれ摘み頃の標準は違うから、自分の判断で摘んだらダメだよ。
   小さいほうが好いだろうなんて、龍井をそんな小さな芽だけで摘んだら絶対にダメ。

   そんなの摘んだらもったいない、あと数日すれば摘み頃になるから。
   揃っていないと涼干で抜ける水分量も揃わなくなって傷みだす鮮葉が出てくるし、
   釜炒りするときに焦げたりむらができたり、その後の回鍋で手間はかかるし、
   仕上がりに大きく影響する。仕上がりが悪いと売りものにならないから、責任重大だよ!

   だから、おばちゃんが摘んだ状態をしっかり見て覚えて、大きさを揃えて摘むの。』

  「へ~、碧螺春とは違うんだ。」  

  『明前碧螺春ならこの位の状態(小さい芽)でいいんだけれど、 
   明前龍井の場合はまだ摘み頃じゃないの。』

まだ摘み頃でない。あと数日!


  『でも碧螺春も『いつの』によって変わるよ。この間のは一番摘みの摘み方ね。
   次に行く時は、芽は成長していて状態は変わっているから摘み方も変わっているはず。
   
   とにかく、龍井は小さい芽を摘んじゃダメだよ。
   芽もしっかり大きく伸びて成長して、そこに柔らかい葉がついている芽だけにしてね。
   こういう子だったら摘んでもいいよ♪』

一番上の第一蓬のみ摘み頃、あとはまだ。

  「小さい芽は碧螺春だったらちょうどいいよね?
   そういう芽ならいっぱい出ているからいっぱい摘めるかと思ったのに、、、
   龍井の摘み頃の芽って言われると、、、まだぜんぜん少ない~。見つけられないよ~。」

  『やばっ、私も思わず小さいの摘んじゃった。。。龍井に切り替えないと。』

投稿者 chinatyparty : 12:27 | コメント (0) | トラックバック